医療行為ではないホメオパシー
このところ、ホメオパシーに言及する記事や議論を交わすブログなどが多く見られるようになった。
きっかけは、昨年10月に山口市で起きた女児死亡事件。女児は生後1ヵ月頃、病院でビタミンK欠乏性出血症と診断され、生後2ヵ月で呼吸不全により死亡した。
きっかけは、昨年10月に山口市で起きた女児死亡事件。女児は生後1ヵ月頃、病院でビタミンK欠乏性出血症と診断され、生後2ヵ月で呼吸不全により死亡した。
厚生労働省は、ビタミンK欠乏性出血症の新生児には、ビタミンKを与えることを指針としているが、女児の出産を担当した助産師は、ビタミンKの代わりにホメオパシー療法が推奨するレメディという錠剤を与えていた。
ホメオパシーは代替医療の一種と考えられる場合もあるが、医療行為として認められてはいない。ホメオパシーの基本的な考え方は“毒を持って毒を制す”。病気と似た症状を引き起こす物質を分子以下のレベルにまで水で薄めて振動を与えた後、砂糖に混ぜて服用することで自然治癒力を促進させ、病気を治すというものだ。
【データは2010年8月25日17時20分】
水で100倍に薄める行為を30回繰り返されたものがレメディと呼ばれており、その種類は、元となる物質の違いなどから二千種類以上あるとされている。
実際、そこまで薄められた水からは元の物質はほとんど検出することができない。しかし、薄めて振動を繰り返す過程で水がその物質を記憶し、身体に作用するという。
ブロガーの書き込みを調べてみると、病気の治療や体調の管理にホメオパシーを採用している話題をいつくも見つけることができる。
・生理がはじまるといつもレメディのお世話になってます。オススメです!
・旅行中、急に体調が悪くなったのですが、ダンナがレメディを持っていて助かりました!
・ステロイドが切れてからは悪夢のような2ヵ月でしたが、ホメオパシーをはじめてからは元気です
ホメオパシーに理解を深めるためのセミナーも開催されているようで、
・勉強すればするほど、ホメオパシーの奥深さにハマっていきますね☆
など、広く浸透している様子がうかがえた。
一方、科学的な裏付けがまったくないホメオパシーに警鐘を唱えるコメントも多く、
・ちゃんと病院に行ったほうがいいですよ。
・なんで医療行為として認められないかをよく考えるべき。
・“好転反応”が怖い。これで引き留められる人も多いだろう。
好転反応とは、病状がよくなる前に、一時的に体調が悪化することを言う。好転反応という言葉を知っていると、症状が悪化したときに、ホメオパシーにより好転反応が起きているのか、それともただ単に病状が悪化したのかを判断することが難しくなる。結果として、病院に行ったときにはすでに手遅れになっていたという例もあるようだ。
補完医療としてのホメオパシーを捉える人もおり、
・医療機関で治療を受けつつ、ホメオパシーも取り入れるということでいいのでは?
・大人は自分で選べばいいと思いますが、子どもにはまず医療機関かな……。
といった意見も。
科学はすべてを解明しておらず、また、行きすぎた科学が自然の環境を壊してしまったと考えると、現代医療だけが治療のすべてではないという意見もうなずける。
しかし、現段階でのホメオパシーの浸透には、いささか疑問を感じてしまうのも正直なところだ。
病気になってしまったら、あなたは、ホメオパシーを取り入れる?それとも、医者に行く…?
(イノウエアキオ)
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