7月 15 2016
世代によって評価分かれる?時をかける少女
筒井康隆の小説を原作とし、テレビドラマ、実写映画、アニメ映画と何度も映像化されてきた「時をかける少女」が、久しぶりにテレビドラマ化された。黒島結菜主演の今回の「時をかける少女」(日本テレビ系、土曜よる9時)は、新たな要素を加え、連続ドラマとして主人公たちの青春模様を描く。
放送が始まり、ブログでの反応を見てみると、
・現代風な脚色をしながらも、それなりに原作の筋立てを活かしており、ちゃんと
「懐かしさ」も感じられる作品に仕上がっていて、今後が楽しみです
・年甲斐もなく、胸キュン来ましたョ。何だろ、若いゆえの演技だからか?ストーリー
分かっちゃってるからか?
・あ~、18歳くらいってキラキラしていていいな~~~若いって素敵だねぇ~
といった感想がある一方、
・「時をかける少女」を見たがなんか微妙やったな
・とにかく全然キュンキュンしねーのよ。時かけなのに
・女1人と男2人の仲良しトリオが、常に行動を共にしてる光景に全くリアリティーが
感じられないんですよね
などの批判的な意見も目にした。
ブログでは好意的な声の方が多かったが、SNSなどでは辛口の意見が目立っており、今のところ賛否両論な今作。ネットの反響を見ている限りでは、若い世代に批判的な声が多く、おじさんおばさん世代は、懐かしさを感じつつ若い役者たちのフレッシュ感を好意的に受け止めているように感じられた。
主人公のクラスメートを演じる菊池風磨(Sexy Zone)と竹内涼真(仮面ライダードライブ主演)が高校生に見えないという声もあり、特に彼らと年代の近い人たちには、そうした違和感が気になってしまうのかもしれない。ちなみに、結構チャラい役だった菊池風磨目当ての視聴者も多い一方、その役柄がいいのか本人がいいのか「菊池風磨より竹内涼真派」といった声も少なくなかった。
連続ドラマ初主演となる黒島結菜には、
・愛らしくて魅力的。きっと近いうち朝ドラのヒロインになるでしょう
・沖縄県出身の女優として新垣結衣、満島ひかりに続くか
・『アオイホノオ』の津田ちゃん、『ごめんね!青春』の委員長から主演女優に成長
したなぁ。今後も楽しみ
といった温かい目線の声が目立つ。とくに、おじさん世代に特に受けが良いようだ。
そして、おじさんおばさん世代といえば、
・このドラマの初回を見たら、原田知世版の映画が無性に見たくなりました
・『時をかける少女』といえばそれはもちろん原田知世ちゃんしかありません
・僕の時をかける少女は原田知世さんなんですよね!
など、1983年に原田知世主演、大林宣彦監督で映画化された「時をかける少女」の話が出てくる。この、原田知世主演の映画版と2006年公開のアニメ映画版とが、「時をかける少女」で連想される作品であり、どちらも名作との呼び声が高い。
今回は全5回の連続ドラマということで、未来から来た少年の目線からも物語を描くなど、原作をベースに新たな「時をかける少女」を生み出そうという意欲作である。原作の発表から50年というタイミングで生まれた新しい「時をかける少女」が、世代を超えて愛される作品となることを期待したい。